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Bonding Wire:ABW

【世界初のPd銅ボンディングワイヤー開発】
ボンディングワイヤーの開発は海外の顧客のニーズから始まりました。
未だ起業する前、企業の開発マネージャーとして新規事業を検討していた
頃の話に遡ります。

丁度、日本の大手メーカーの銅ボンディングワイヤーを使って半導体の
試作を行っているのだが、表面酸化で上手くいかない。担当者は頭を抱えて
いました。それが開発の起点でした。

もともと、HDDヘッドの配線では当時ワイヤータイプが主流で
このワイヤーも磁気ヘッドのPadの処で超音波ボンディングを行います。
もともとはIBMが世界初で開発した薄膜ヘッド〜MRヘッドのマイクロ接合に
4Nの銅ワイヤーの上に酸化防止の金コーティングを行い、更に絶縁コーティング
そ実施した通称HDDワイヤーでした。

MR磁気ヘッド用のワイヤーとして世界トップシェアを獲得していましたが、
いずれワイヤーも回路パターン化するということでこのHDDワイヤー後のビジネス
として1.半導体分野への展開、2.サスペンション回路への参入という事で
進めた結果として開発したものです。

●半導体分野としては以下の2点で開発を進めました。
1)金ワイヤー代替として:銅+酸化防止層ワイヤーの開発
・酸化防止層で当初は金を検討していましたが、銅との合金化で
 綺麗なボールに苦戦していましたが、色々な金属をコーティング
 するなかで白金属系がボール形状が良いことを偶然に見つけました。
 パラジウム以外のプラチナでも良い形状が得られますが、コストが高い
 ですからパラジウムを選定したのが経緯です。

・銅+Pd系のボンディングワイヤーとしては海外の大手半導体メーカー
 に世界初で採用されました。

・ボンディングマシンメーカーでの評価も、当初は驚きを持って
 迎えられておりましたが、現在は本格的な普及期となりつつあります。

起業後はこのワイヤーの特性向上に注力し、野毛電気工業との協業により
国内外にABWを展開しています。

2)多層配線の技術として:絶縁ボンディングワイヤーの開発

・平行して絶縁の有る、金ワイヤー、銅ワイヤー開発を進めており
 余り知られることは有りませんでしたが、ボンディング方式も含めて
 半導体用絶縁ボンディングワイヤーとして採用実績が有りました。
 現在も特殊パッケージには使用されていると思います。
 特許関係は起業後の弊社のものでは有りませんが、天才的な技術者
 とのコラボで実現した思い出の製品でも有りました。

・海外のベンチャー企業も大手ボンディングワイヤーメーカーとの
 タイアップでクロスボンディング用途で検討を進めた経緯が有るよう
 ですが、それよりも数年前に量産のデバイスで実績が有りました。

一方、サスペンション回路分野についてはサブトラクティブ回路を開発し
顧客で評価を進めていましたが、HDD事業が他社に売却するということに
なり中断した経緯が有ります。その後、この回路加工技術はその後、海外の大手
HDDメーカーに承認され実績が出来ました。 一方で新たなセミアディティブ用の
基材などへの道筋も付けることとなりました。



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Bonding Wire

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【編集Memo】
「吾唯足知」竜安寺の蹲踞(つくばい)
に刻まれている言葉です。不足と
充足のバランスの中で必要を知る
ということを頭に入れつつ開発を
進めていかねばと考えています。

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